羽田空港にある美術館、
以前ご紹介したDisocovery Museum。
前回の企画展は、
「TOKUGAWA IEYASU 天下泰平の軌跡」でしたが、
今回の企画展は、「中国 古代の造形」です。

細川家に伝わる永青文庫のコレクションから選ばれた品々が展示されているのですが、
古代中国の文物が、これほどたくさん収蔵されているのかと驚きました。
(余談ですが、永青文庫は、春画展が開かれたことでも話題になりましたよね。)
実は、これら古代中国の品々は、細川家第16代当主、細川護立氏が集めたものなんだそうです。
明治16年に生まれた護立氏は、細川護熙元総理のお祖父様にあたる方なんですね。
展示品の中で最も古いものは、西周から春秋時代・紀元前9~7世紀の「龍文人脚銅匱」。
独創的なデザインの箱ですので、ぜひ会場でじっくりご覧になってくださいませ。
後漢時代の「玉豚」は、昔、中国文明展で見て衝撃を受けたもの。
貴人の埋葬時に、豚の形をした玉を手に握らせたんだそうです。

北魏時代の「加彩灰陶馬」は、馬の動きを今に伝えてくれるもので、
眺めていると、段々愛らしく見えてきます。
これらの品々を蒐集した細川護立氏は、
学者や画家、工芸家にコレクションを提供していたそうで、
例えば、「加彩舞妓俑」と、それをモデルにした梅原龍三郎「唐美人図」を
同時に鑑賞することができます。

様々な楽しみ方ができる企画展「中国 古代の造形」は、3月13日、日曜日まで。
入場は無料で、場所は、羽田空港第2ターミナル3階です。