原宿駅前にあるWITH HARAJUKUで開催している
『バンクシー展 天才か反逆者か』を観てきました。
3月8日(火)までと会期末が近いので、ぜひお早めに!
『バンクシー展 天才か反逆者か』では、
多くの作品を通してバンクシーの世界に触れることができます。
私は今まで、バンクシーについて、
「神出鬼没のグラフィティアーティスト」
「オークションで高額で取引」など、
ニュースになることくらいしか知らなかったので、
「バンクシーは本当にいるのかしら?」とすら思っていました。
しかし、私が知らなかっただけで、
バンクシーは、今、同じ時代を生きているんですね。
作品を観ていく中で、バンクシーというアーティストの息遣いや考えが感じられ、
挑戦的で、ストイックで、でもチャーミングなお人柄も見えてきました。
例えば、オークションで落札された直後にシュレッダーにかけられた作品
「Girl with Balloon」について、動画で紹介されていました。
落札された瞬間に、ボタンを押すカットが入り、起動する裁断装置。
しかし、途中で止まってしまいましたよね。
「アトリエで練習したときはうまくいったのに」とのコメントもあって、
その後、額縁に裁断装置を仕込む様子や、練習で裁断する様子も、
動画に収められていました。
世界を驚かせた大事件の裏に、一人のアーティストの創意工夫と、
純粋さ、無邪気さのようなものも垣間見えて、バンクシーがより好きになりました。
展示は、テーマごとに分けられています。
商業主義への批判や、平和への願いなど、現代の社会が抱える問題に対して、
作品一つ一つが、ユーモアや痛烈な皮肉とともに、バンクシーの主張を伝えてきます。
図らずも、世界が揺れる中での鑑賞となってしまいました。
アート、言葉、表現が持つ強い力、世界の連帯、相手を思いやる気持ちなどが、
不安な夜や辛い日々を一刻も早く収められるよう、祈っています。