明日、11月3日金曜日、文化の日に公開される、
芸術の秋にぴったりの映画をご紹介します。
『ゴッホ ~最期の手紙~』
本仮屋ユイカさんの「笑顔のココロエ」での紹介記事は
こちらです。
映画は、ゴッホの自殺の約1年後から始まります。
主人公は、郵便配達人ルーランの息子、無気力に過ごす青年アルマン。
亡きゴッホが、弟・テオに宛てて書いたまま出し忘れていた手紙を父に託されたアルマンは、
手紙を届けようとするうちに、ゴッホ最期の地、オーヴェールへ辿り着きます。
ゴッホの足跡を追う旅の中で、その死に疑問を抱いたアルマンは、
オーヴェールで、ゴッホの最期を知る人々から証言を集めていき、
死の謎に迫っていくというお話です。
自殺とされているゴッホの死の謎を問い直すサスペンスとしても、とても面白いのですが、
それ以上に驚くのが、この作品の映像なんです。
ぜひ、予告編でご覧いただきたいのですが、
ゴッホの絵が動き出す様を目の当たりにして、
初めの暗い夜のシーンから、目が離せなくなりました。
この映画は、油絵によるアニメーション。
絵の中の人物として親しんできた、あの郵便屋さんが、タンギー爺さんが、
話すとこういう表情になるんだ、こういう仕草をするんだと、感動しました。
映画には、94点ものゴッホの絵が、オリジナルに近い形で登場します。
部分的に使われているのものも、31点。
こうしたゴッホの油絵が、映画の中で、滑らかに、自然に動き出した秘密は、
制作過程にあるそうです。
映画の映像は、ゴッホのタッチを再現するために訓練された画家たちが
オリジナルに似せる形で、俳優が演じた映像をなぞって作り上げたんだそうです。
世界から集められた画家は、125名、
描かれた絵は、なんと6万2450枚!
日本からも、画家の古賀陽子さんが参加しています。
『ゴッホ ~最期の手紙~』は、
もちろん映画であると同時に、絵画であり、サスペンスであり、
青年の成長物語や、ヒューマンドラマでもあります。
映画館で、世界初の驚きの体験ができますので、
ぜひ「動く油絵」を鑑賞してみてください!