以前、「ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」で
目の不自由な方が映画を楽しむ時の、音声ガイドについてレポートしました。
(レポートの内容は
こちらです。)
目の不自由な方が映画を楽しむためには、
セリフや音楽だけでなく、
人物の表情や情景を説明する音声ガイドが必要なのですが、
今までは、音声ガイド付で上映される作品や映画館、上映回は限られていました。
最近、スマートフォンで音声ガイドを再生できるアプリができ、
音声ガイド付きの映画が、より気軽に楽しめるようになりそうなんです。
これは、UDCastというアプリを使ったもので、
映画や放送等の「音声」をスマートフォン等に聞かせると、
事前にアプリにダウンロードしておいた字幕や音声ガイドが再生されます。
UDCastを使うと、音声ガイドを個人のスマートフォンで再生できるので、
特別な設備がなくても、全ての映画館で音声ガイド付きの上映が可能になります。
目の不自由な方だけでなく、字幕や手話、外国語の再生もできるので、
データや環境整備がされれば、耳の不自由な方や外国の方にも対応できます。
字幕や多言語放送は、
美ら海水族館や山梨県立リニア見学センターで導入されているそうです。
(映画館での字幕の表示は、メガネ型端末で観るそうです。)
UDCastを使って音声ガイド付き映画を楽しむためには
事前のダウンロードなどが必要ですので、
もっと詳しく知りたい方は、ぜひHPをご覧ください。
http://udcast.net/
お問い合わせ窓口 0120-291-088
メール
support@udcast.net
現在上映中の作品で、対応しているものも、HPに載っています。
今後、対応する作品も、さらにどんどん増えていくそうです!
さて、今回、私が観てきたのは、
ロングラン上映となっている『この世界の片隅に』。
予告編の最中からUDCastのアプリを起動して、スタンバイ。
制作会社の名前が映る初めのカットから、音声ガイドが始まります。
音声に同調するので、ずれることなく音声ガイドが流れます。
スマートフォンから繋いだイヤフォンで、
映画の上映中、快適に音声ガイドを聴くことができました。
音声ガイドは、情景を説明して情報を補ってくれ、
注目すべきところを教えてくれるので、
解説を聴いたり、感想を言い合ったりして映画を観ているようで、
ただ観ている時以上に楽しむことができます。
アニメ映画なので、タッチの違いに触れたり、
エンドロールの後ろに描かれたイラストにも説明があったり。
言葉にしてもらうと、何となく感じていることが鮮明になります。
また、映画に出てくる軍艦や戦闘機の知識もないので、
固有名詞を補ってくれるのも勉強になりました。
もう公開から時間が経っているので今さらではありますが、
作品自体も、各方面からの高い評価が頷ける、素晴らしい映画でした。
ストーリー、描きこまれた背景、アニメの特性を最大限生かした演出など、
全ての調和が取れていて、物語に引き込まれました。
戦争を扱った映画ではありますが、つらい場面が続くことはないので、
まだ観ていない方がいらっしゃれば、ぜひ観ていただきたいです。
*映画『この世界の片隅で』で主人公すずを演じたのんさんが、
「
ラジオ ビバリー昼ズ」の2月22日のゲストでした。
放送から1週間、radikoのタイムフリーで聞くことができます。
ぜひ
こちらからradikoにアクセスしてお聴きください。