6/1~2で「あさラジ 東北応援ツアー」に行ってきました。
被災された地域を自分の目で見て、感じ、自分の周りに伝えていく、そして、
現地で買い物などすることにより、少しでも自分たちのできることをしよう、
というのが今回のツアーの目的でした。
ツアーに参加された皆さんと、高嶋さんと私は、出発は別々。
高嶋さんと私は「あさラジ」を終えて、クミコさんとも合流し9時過ぎの新幹線に乗ってまずは仙台に。
石巻ホット横丁などを見学され、お買い物をされたツアーに参加して下さったみなさんと、
午後、石巻で合流。
門脇小学校の元校長鈴木洋子先生、そしてクミコさんから震災時のお話を伺い、
ミニコンサートで一緒に歌って心を繋ぎました。
地元石巻のクミコファミリーの皆さんが、辛い経験にもかかわらず、
自身の体験談を話しながら市内を案内して下さり、
ピアノなどが津波の被害にあったサルコヤ楽器店さんでは、
その被害にあったピアノを目の当たりにし、私は言葉が出ませんでした。
サルコヤ楽器店の皆さんも苦しい経験をされたのに、私たちを笑顔で迎えて下さり、
人間の底力を改めて実感しました。

(再生したピアノ)
大きな被害を受けた地域も案内していただきました。
所有者が不明で片づけられない家、そこに手向けられる花束と子供用の靴に食器。
海沿いには遠くからでもその量の多さに驚く、山積みにされたまだまだ処理が間に合わない、いわゆる震災がれき。

(門脇小学校)
涙が止まりませんでした。
石巻から仙台に移動し、一泊。
夕食会では、少ない時間ながらも、高嶋さんの話にみんなで笑顔になり、
そして皆さんといろんなお話ができ、とても貴重な時間を過ごすことができました。
二日目の朝は平泉の中尊寺へ。
天気にも恵まれて、みんなでたくさん歩きました。
そして気仙沼へ。
復興商店街でお昼を食べ、買い物をし、ここでも地元の方がさまざまなお話をして下さいました。
震災後、気仙沼を訪問するのは私は2回目でした。
去年、震災から2か月の5月に伺った時は、
自衛隊の方たちが救助作業を行っていらっしゃって、
道路を通るのは災害・救助の車両と、時折すれ違う一般車両のみ。
聞こえてくるのは風の音と、その風に吹かれてぎしぎしと音を立てる、被害にあった建物。
静まりかえっていた気仙沼の町。
あれから足を運ぶこともせず、自分は何をやっているんだろうと、
うしろめたい気持ちをもって過ごしてきましたが、やっと1年ぶりに行くことができました。
今回とても印象的だったのは、被害の非常に大きかった鹿折地区にも復興商店街ができ、
そこに遊具が設置されて子供たちの楽しそうな元気な声がたくさん聞こえてきたこと。
人間の生命力が、溢れていました。
ただ、津波により打ち上げられた巨大船は被害の甚大さを今も物語り、
火災で燃えてしまった車は赤くさびて山積みにされ、
多くの方の手と努力で着実にきれいにはされているけれども、
その中には地震と津波の被害で崩れてしまった手つかずの建物が残され、
まだまだそこに何かが建設されていくという状態には程遠いという状況で、
私たちがやるべきことは報道されているよりも、もっともっとたくさんある、
復興している、新しいスタートにあることもしっかり伝えたいけれども、
それ以上に、まだまだなんだ、ということを伝えなければいけないと、思いました。
多くのことを感じ、多くの方と心を交わすことができた、今回の復興応援ツアー。
関わって下さったすべての皆さんに感謝の気持ちを伝えたいです。
そして、また私も自分のできることを見つめて、実行していきたいと思います。
(地震直後にサンドイッチマンのお二人も逃げた安波山へ連れて行ってもらいました。
この写真ではわかりにくいですが、写真奥の濃い緑の手前、
茶色く見えるところも津波の被害が大きかったことがよくわかりました)