1242 ニッポン放送
つかちゃんコラム
塚越孝
塚越孝
column
9月30日

新ヒーロー護レンジャー内閣!

戦後生まれの総理誕生で、これを報じる方も一気に若返ったなぁと
思ったのが「アベレンジャー」というネーミングだ。
「安倍ゴレンジャー」という見出しもあった。
月光仮面世代、ウルトラマン世代、仮面ライダー世代、
憧れたヒーローによって年代がわかる。

今度のヒーローは、ローレンジャーではない、
そりゃ古すぎる。
そいつは日本のテレビが外国映画に頼っていた時代の話だ。
新総理より1世代、若いのがこれをつけた。

たまたま先月、池袋演芸場で、代演で出てきた橘家文座衛門が、
人間国宝だった柳家小さんが得意にしていた「ちりとてちん」を、
骨格だけ残して無茶苦茶に演じ、腹を抱えた。
この時、腐った豆腐に唐辛子をふりかけた珍なる食べ物を
「赤ちりとてちん」「青ちりとてちん」「桃ちりとてちん」
「みど(緑)ちりとてちん」「き(黄)ちりとてちん」と演って、
私より若い世代にバカ受けしていた。
そうか、これは秘密戦隊ゴレンジャーなのだ。
一拍遅れで笑いについていった。

例によって、新内閣を一言で表すと、ってのを、
どこもかしこもやってるが決定打がない。
それよりも今回の目玉は、「ゴレンジャー」だろう。
官邸強化のため首相補佐官を一気に5人に増員。
どの御仁もどうかすると大臣よりも存在感がある。

小池百合子さんは環境大臣だったから「みど(緑)レンジャー」、
中山恭子さんは拉致問題の担当でリボンの色から
「青レンジャー」、
そして新内閣の大きな柱、教育問題で野党時代から
安倍晋三さんと意気投合、教育再生に燃える
山谷えり子さんは「赤レンジャー」だ。

学生時代、父である故親平氏に反発し、ヘルメットを被って
学生運動をやったあたりも「赤レンジャー」、
今回も「戦い」だと明るく前向きに気炎を上げる。
えり子さん、ちょっとだけ姉貴分で、私が新人のころ、
駆け出しのテレビリポーターだった。
「父がパーソナリティをつとめるニッポン放送に、
こんな面白いアナウンサーがいるの」とトークショーで驚いてくれ、
以後、私が5601回も続いた「山谷親平のおはようニッポン」
最後の日のニュースを担当するという縁で、長いつきあいになる。

呼び出された当日は、忙しいだろうからと控えていたが、
翌朝、本人から直々に電話がかかってきた。
その20分前、以前に講演をした関係から、
次の講演者探しを依頼され、
えり子さんに行ってもらうことになっている学校長から、
予定通り来てもらえるだろうかという電話があったばかり。
そのことを話そうと思っている内、
お互い速射砲のようなお喋りなので、公立教育は大事、
でも、おかしな公立をいっぱい創っちゃ駄目と携帯電話で教育論議。
その内、「あっ、これから飛行機乗るの、じゃ、つかちゃん、またね」と
いうことで、いったいなんの用だったのか。
官邸を歩いていく姿は、浮ついたところなく静々と。
沈着と粗忽、赤レンジャーえり子に注目。

※「つかちゃんコラム」は、10月末より、
 フジテレビホームページ「アナウンスマガジン」に掲載予定です。

塚越アナ&かおるさん
コラムにもあった山谷えり子さんにも登場いただいた当番組も、
9月30日を持って「お開き」。
お聴きいただき、ありがとうございました。
 
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